コア技術: XGaN 技術の解説

日本エクスレディアの充電器を支えるコア技術 XGaN について説明します。

XGaN – GaN の可能性をさらに広げる

 パソコンの電源アダプタといえば、大きくて重くてかさばるもの、というイメージをお持ちの方も多いことでしょう。しかし、2010年代後半、GaN (窒化ガリウム) と呼ばれる次世代半導体素材が市販のUSB充電器にも利用されるようになると、充電器はより小さく、軽量で、コンパクトなものへと変化を遂げました。
 日本エクスレディアでは、この GaN の性能をさらに磨き上げ、GaN の中でも「次世代」の GaN チップを充電器に搭載しました。これが XGaN です。

なぜ GaN なのか?

 GaNが用いられるようになった背景は、充電器をよりコンパクトで、より効率よく、そしてより安全なものにするためです。従来のシリコンベースの半導体は、既に技術開発が限界に近づいており、これ以上、安全性を犠牲にせずに、小型化や効率向上を実現することはかなり難しいと言われています。一方で GaN は、従来に比べより高い電圧と周波数で動作可能、しかも発熱は小さいという、まさに充電器には理想的な特性を備えていました。以前の GaN は、きれいな結晶を取り出すことは難しかったところ、最近は技術革新により安定して生産が行われるようになったため、GaN は充電器にも幅広く利用されるようになりました。

速さと安定を両立させる中枢回路

 日本エクスレディアでは、もとより10年以上にわたり、工業用LED照明を開発、販売してきました。これらの照明は、-60℃から80℃に至るまで、あらゆる過酷な環境で24時間稼働が求められるものです。照明の発熱管理システム、および高品質で安定した電流供給を行う電源アダプターは、この安定稼働になくてはならない「縁の下の力持ち」な要素といえるでしょう。
 充電器における GaN の役割は、まさにこれらの「発熱、電流、電圧管理」や「電源変換」となります。そこで日本エクスレディアでは、このLED照明領域において培ったノウハウを元に、一般的な GaN 半導体の良さはそのまま、さらなる性能と機能のチューニングを行いました。この独自の次世代 GaN 技術こそ、XGaN です。XGaNは、次の面で進化を遂げています:

  1. さらなる電力利用の効率化

  2. さらなる安定稼働

  3. さらなる発熱量の低下

 特に 2. の発熱量の低下については、日本エクスレディアが保有する独自技術「XThermal」と組み合わせることで、一般的な充電器に比べて充電時の発熱を5から10度ほど抑えることが可能となっています。これは、充電器の安全性を高めることはもちろん、挙動の安定による充電所要時間の短縮や、充電器の製品寿命の延長にもつながります。
 また、発熱が抑えられるということは、充電器の放熱に必要な製品表面のサイズを小さくすることができます。これにより、165Wという高出力を図りながらも、手のひらサイズでコンパクトな充電器の開発に成功しました。

まとめ

 XGaNは、日本エクスレディアが開発した、これまでのGaNをさらに進化させた次世代 GaN 技術です。
これにより、充電器はもっと小さく、もっと速く、もっと安全になりました。特に発熱を抑える独自技術「XThermal」との組み合わせで、充電時の熱を10度ほど低く保つことに成功。これが、機器の安全性アップや長持ちにつながっています。
その結果、165Wの大出力なのに手のひらサイズという、これまでにないコンパクトな充電器が実現しました。XGaNは、毎日使う充電器をもっとスマートに、もっと快適に利用できるものとする新しい技術です。